絞り加工の模式図

絞り成形とは、基本的に以下の工程を経て行われる加工法である。

①ホルダーはクッションピンにより上に持ち上げられる。このホルダーの上にブランク材をセットする。

②ダイが下降し、ブランク材をダイとホルダーで保持する。

③ダイがさらに下降し、ホルダーを押し下げながらブランク材を成形する。

例えば、灰皿やキッチンのシンクなどはこの絞り成形を用いて製造されている。

本章では絞り成形のうち、円筒絞りについて詳細を解説していく。
本章で使う記号は以下とする。

絞り加工の記号の定義

パンチの直径dに対する素板直径Dの比D/dを絞り比、その逆数d/Dを絞り率という。
(流入がないと仮定すればr0がDである。)
1回の絞りで破断を起こさないで円筒を絞ることのできる最大の素板直径をDmaxとしたとき Dmax/d(Limiting Drawing Ratio)という。

参考文献

日本塑性加工学会編、わかりやすいプレス加工、日刊工業新聞社

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